sakanantanのブログ

カフェを開きたい、日常で感じること、コーヒーの知識などを思いつくがままに書いていきます

フットサルに行ったら異常なほど頑張ってしまった

 高校のサッカー部の先生は今までに出会った中でもトップ3に入るくらいの厳しい人で、プロレスラーのような体格をしたハスキーな声の持ち主だった。一度試合に遅刻したとき、「何遅刻してんだよ」と怒鳴られ強烈なビンタを食らったのを覚えている。当時の僕は痛みで涙を流し、そのせいで試合どころじゃなかった。あの人は今はもっと丸くなってるんだろうか。

ここ1年くらい、2か月に1度くらいのペースでフットサルに参加させてもらっている。最初は次の日に支障が出ない程度の意気込みで参加しtていたのだが、いざ試合が始まると犬のように全力でボールを追いかけている自分に気が付く。遊びだからどうしても試合に勝ちたいってわけでもないんだけど、フットサルは5対5という人数で行うため、少しでも手を抜くとすぐに劣勢に追いやられてしまうからだ。しかも今回は可愛らしい女の子が観戦に来ていたせいで、いつも以上に張り切った。プロさながらのスライディングタックルをかます人もいれば、激しく正面衝突して倒れこむ人もいた。僕も自分がつい最近腰痛になったことも忘れてしまい、豪快なボレーシュートをゴールに叩き込もうとしたが空振りして球がころころ転がった。でもこういうモチベーションを感じたのは小学校の運動会以来のことだった。

 

ただし、小学生のころと全く異なることがある。一つは体が動かないことを老化のせいにしていること、もう一つは時間帯が夜だったということだ。

老化については仕方ない。サッカー選手だって引退を考える時期だし。でも自分ももういい年なんで、すぐ息が上がっちゃって駄目ですねーと平然と口にしている姿をあの高校の頃の自分が見たらどう思うだろう。もし昔の自分が今の僕と戦ったら一度もボールに触れられず両手を地面について参りましたと降参する姿しか想像できない。

小さい頃そうやって馬鹿にしていた大人の気持が今ではよく解る気がする。昔父親と一緒に公園でキャッチボールをしたとき、父は大抵すぐに切り上げてベンチに座ってしまい、そんな事お構いなく僕と兄弟たちは続けている。日が暮れても一向にやめようとしない僕らの様子を見ながら、そろそろ帰ろうか・・・と殆ど聞こえないくらいの声でつぶやく父に表情らしきものは見当たらなかった。子供のころってどうしてあんなに元気なんだろう。

もう一つの違いは夜にサッカーをするということ。夜は解放感にあふれているため、普段は都会で肩身の狭い思いをしている大人たちは狼になる。この日に仕事で溜まったストレスを発散させるべく、本気で走り至近距離からでも全力でシュートを放つ大人たちは純粋な子供と何も変わらない。僕も高校時代にかなりきつい練習をさせられたことで身に付いてしまった「取られたら取り返せ」的な精神が本能的に蘇ってしまい、試合は人工芝が剥げるほど激しくなった。でも試合が終わったあとはみんないい表情をしている。

ただその後に行われる飲み会は大抵断る。フットサルと飲み会あわせて毎回3、4千円払わないといけないのがいやなのだ。なんてケチ臭い人間なんだろうと書いてて思った。いや、正直に言うとお金の問題以上に人付き合いが苦手だからなんだけど、毎回誘ってくれる人に対して、少し困ったような苦笑いを作って断るのは申し訳ない気もするし、上手な断り方ないかなと思う。

そして次の日は予想通り体中が筋肉痛になっていた。やっぱ毎月やるのはきついかもしれない。